相模断熱コンフィゾーンのセルロースファイバーは、混入物のない新聞紙を綿状にほぐし、食品にも使用される良質なホウ酸を約20%添加したもので、JIS(日本工業規格)や国際標準化(ISO)及び英国規格(BS)に基づいた厳しい安全基準である”SANS1381.6 (2004)”に準拠し、SABS(南アフリカ度量衡基準局)の乾式吹込み式セルロースファイバー断熱材に特化した認証試験などに合格した高品質なセルロースファイバーです。
コンフィゾーンのセルロースファイバー13㎏/袋は在庫切れのため日本製のセルロースファイバー15㎏/袋を販売します。DIYでのご用途にも1袋/¥5,000円(税込み)+送料¥2,500円/袋(全国一律/離島等例外有)で個別販売もしています。HP、メール、携帯へお気軽にご相談下さい。
今回販売する日本製セルロースファイバーは1袋15㎏入です。
相模断熱コンフィゾーンのセルロースファイバーは乾燥して袋詰めしているので、手で簡単にほぐし撒いて敷設できDIYでの用途に適しています。
勿論、防火性能は建材試験センターの難燃3級の表面試験(JIS A 1321規定)に合格しています。
コンフィゾーンのセルロースファイバーの特徴は撥水表面加工をしていないことです。
なので、水蒸気が宿るセルロース繊維の表面積がより多くなり調湿性能と乾燥性能(毛細管現象発生性能)に優れています。またファイバーのキメが比較的荒いので、壁中に吹き込んだ際の沈下しない標準吹込み密度が36㎏/㎥と低くなっています。
(下記 “SABSテストの試験概要 4.10標準吹込み厚・密度”参照)
例えば、4面で計200㎡の外壁内に10㎝の厚みで70㎏/㎥の密度で吹き込んだ場合のセルロースファイバーの重量は1,400㎏になりますが、密度36kg/㎥比では720㎏と半減させることができ、地震の際は、空気を2倍も多く含んだフカフカのセルロースファイバーが壁内で水のように動き、セルロース繊維が絡まったバネ状のファイバーが地震の振動エネルギーを効果的に吸収します。
吹込み密度が低いことは、熱伝導率の最も低い空気をファイバー間に多く含むことを意味し、高密度のセルロースファイバーに比べ重量比で高い断熱性能を有することとなります。
尚、時間経過とともに多少はセルロースファイバーが沈下し壁上部に万が一空間が生じた場合でも、従来の概念では、断熱性能の低下と結露発生を心配されるかもしれませんが、壁とセルロースファイバーに囲まれた空気は殆ど動かない上に、僅かな隙間から流入する湿気はセルロースファイバーが吸収するので結露発生と断熱性能の低下はまったくありません。
尚、防音性能に重きを置くお客様には、ご要望に応じて70㎏/㎡までの密度でセルロースファイバーを吹き込むことにより、密度に比例して防音性能を高めることができます。
グラスファイバーや不完全燃焼時に猛毒の青酸ガスを発生するウレタン等の化学系断熱材に比べセルロースファイバーは主原料のリサイクル率が高く、また、グラスファイバーのように溶融加熱する必要が無いので製造に要するエネルギーは1/10以下で済みます。
<コンフィゾーンのセルロースファイバーの性能>
1.断熱性能⇒壁厚12cmの家屋をセルロースファイバーで覆い過剰な気流を遮断した場合、冷暖房光熱費は75%以上低減
2.防音性能⇒壁厚12㎝の家屋をセルロースファイバーで70㎏/㎡で覆った場合、騒音を約50デシベル低減
3.調湿性能⇒自重の13%(CF2㌧/延床100㎡で水300㍑)までの水蒸気を吸放出する調湿性能により結露を防止→カビの発生を抑制→冬の乾燥時も適度な室内湿度を維持→木材の強度が維持され家が長持ち!美容と健康にも良い!
4.防炎性能⇒炭化するだけで燃えない→火事で炭化しても有害ガスは発生しない
5.防カビ・防虫性能⇒目薬にも使われる自然鉱物“ホウ酸”の弱消毒作用でカビは発生せず、シロアリ・ダニ・ゴキブリ等の害虫も寄り付かない!
6.防錆性能⇒ホウ酸の持つ防錆機能により釘や耐震金物等の強度が維持される
SABSテストの試験概要
南アフリカの工業規格であるSABS(South African Bureau of Standards)は、旧主国、英国の規格協会BSI(British Standards Institution)と国際基準機構ISO(International Standards Organization)等の信頼性の高い規格の下に定められた工業規格で、同規格の一つであるSABS1381-6は、セルロースファイバーの吹込み式断熱材に特化した安全および性能基準規格です。
コンフィゾーンのセルロースファイバー(CZCF)は、SABS1381-6が要求する厳しい安全および性能基準に全て合格しています。
以下は、SABS1381-6によるテストの概要です。
4.1 素材と不純物の含有 (Materials Type Composition)
当被験素材は、木質系セルロースファイバーにホウ素等の防炎剤を含有させたものでガラスや金属等の不純物は含んでいないことが要求され、目視による徹底した品質管理の下、厳選したリサイクル新聞紙に、食品にも使用されるホウ素(BH3O3)を使用したコンフィゾーンのセルロースファイバー(CZCF)は不純物を含有していないとの認証を獲得。
4.2 熱抵抗(Thermal resistance)
ISO8301/8302に規定されたテスト方法に則り、高温側36℃±2℃、低温側10℃±2℃、平均温度差23℃±2℃の試験室で下記項目4.10で算出されたCZCFの標準吹込み厚・密度(100㎜・36㎏/㎥)の断熱性能を測定し、CZCFの平均熱抵抗値が2.504㎡.K/Wになることを確認した。
4.3 内容量 (Mass of contents, kg)
コンフィゾーンのセルロースファイバー(CZCF)は、梱包したビニール袋の申請重量13㎏に対し14㎏でした。
4.4 1袋当たりの吹込み範囲と密度 (Coverage, ㎡)
下記項目4.10で算出されたCZCFの標準吹込み厚・密度(100㎜・36㎏/㎥)で、1袋14㎏の場合、推奨吹込み面積A(㎡)は、以下の計算式により3.9㎡になることを確認した。
1000×14㎏
A= ――――――――――― ≒3.9㎡
100㎜×36㎏/㎥
4.5 可燃性 (Flammability)
英国規格BS5803-4セクション2に則り可燃性テストを行い、燃焼範囲が可燃テスト被験木材の円筒状点火面より25㎜以上に広がってはならないという合格基準をCZCFは余裕をもってクリアーしました。
4.6 くすぶり燃焼抵抗 (Resistance to smouldering)
英国規格BS5803-4セクション3に則りくすぶり燃焼抵抗テストを上項4.5の火炎テストに続いて行い、くすぶり燃焼の範囲が円筒状点火面から150㎜を超えてはならないという合格基準をCZCFは余裕をもってクリアーしました。
4.7 吸湿性能、% (Moisture absorption)
Ⅰ)300㎜×300㎜×50㎜の防錆ワイヤーで形作られた立方体をΦ1㎜の多孔を持つ取り外し可能な同一素材の板で囲んだ試験箱を作製し、CZCFの標準吹込み厚・密度(100㎜・36㎏/㎥)で吹き込んだテストサンプル(CZCF)を50℃±5℃の換気口付オーブンで完全に乾燥させ、重量比0.1%以内の精度の秤で乾燥サンプルの重量m3を計測します。
Ⅱ)乾燥サンプルを23℃±2℃、湿度90±5%のキャビネットで水滴がサンプルに付着しないように注意しながら72時間±1時間加湿し、加湿後のサンプル重量m4を計測します。
Ⅲ)以下の計算式でセルロースファイバーの重量比吸湿率m(%)を算出し、15%以下であれば合格となります。CZCFの吸湿率は15%を上回ることなく吸湿率は13%でした。
m4-m3
m= ――――――×100
m3
4.8 抗菌性 (Resistance to fungal attack)
Ⅰ)以下の成分を含んだミネラル寒天を準備します。
硝酸ナトリウム(NANO3) 2.0g
硫酸マグネシウム(MgSO4) 0.5g
塩化カリウム(KCl) 0.5g
硫酸第二鉄(Fe2(SO4)39H2O 0.01g
リン酸二水素カリウム(KH2PO4) 1.2g
寒天 15.0g
蒸留水 1.0ℓ
酵母エキス 0.02g
Ⅱ)オートクレーブで同ミネラル寒天を120℃で20分間加熱し固形化します。
Ⅲ)ペーハー6.0~6.5の0.01mol/L(1.079g/ℓ)濃度の水酸化ナトリウム(NaOH)蒸留水溶液をⅡのミネラル寒天に加えます。
Ⅳ)以下の試験菌を同ミネラル寒天で培養します。
黒色麹菌 9642
変色麹菌 11730
ペニシリウム フニクロスム 11797
球状ケタマカビ 6205
Ⅴ)培養された試験菌を規定の方法により蒸留水1ml中に1×106±2×105の胞子を含む胞子水溶液に精製します。
Ⅵ)Ⅲで準備したミネラル寒天を3つのペトリ皿に入れ殺菌したフィルター紙をその上に置きます。
次に、Ⅴで準備した胞子水溶液を蒸留水で希釈して1㎤に15×103±3×103の胞子を含む胞子水溶液にし、ペトリ皿のフィルター紙に噴霧器でそれぞれ0.5mlを吹き付けて培養確認検体を作製します。そして、室内温度30度、湿度95%で7日間培養し、胞子が3皿ともに同様に成長したことを確認することで胞子水溶液が有効であることを確認します。
Ⅶ)通常の販売状態で表面加工された南ア産松材(50 mm x 50 mm x 10 mm)3個を温度30℃、湿度95%で4時間以上加湿し、殺菌した3つのペトリ皿に1つづつ入れ3mlの蒸留水を加えて比較検体(松材)を準備します。
Ⅷ)10gの被験セルロースファイバー(CZCF)に以下の式で求めた蒸留水V(48ml)を加えて加湿します。
46
V= ―――― × 37.5≒48ml
d
※dは上項4.4で算出されたセルロースファイバーの標準吹込み密度36㎏/㎡
Ⅸ)Ⅷで作製した加湿後のセルロースファイバー10gを無菌状態で3等分して三つのペトリ皿に平らに伸ばし本検体(CZCF)を準備します。
Ⅹ)Ⅶで準備した比較検体(松材)3皿とⅨで準備した本検体(CZCF)3皿に、Ⅵで作製した1㎤に15×103±3×103の菌胞子を含む0.5mlの蒸留水溶液をそれぞれ噴霧器で吹き付けて30℃、湿度95%の状態で28日間培養します。
Ⅺ)上項Ⅹの試験結果(28日後)、本検体(CZCF)に付着した胞子が比較検体(松材)の胞子以上に繁殖していないことを確認し、CZCFが胞子の繁殖を促進しないことを確認しました。
4.9 防錆性(Corrosion resistance)
セルロースファイバーに難燃剤および防カビ・防虫剤として含まれるホウ酸は高い防錆性を元来もっており、本項目はSABSのテスト項目から削除されました。
4.10 標準吹込み厚・密度(Settled thickness and settled density)
申請熱抵抗値を達成する吹込み厚100㎜の振動試験用試験箱に申請者推奨の方法でセルロースファイバーを吹込み後、同試験箱を振動試験器にセットして振動周波数24ヘルツ、振動幅1.5㎜±0.5㎜で1時間振動を加え、振動試験後のセルロースファイバー厚d (mm)を計測します。
以下の計算式で算出した結果、CZCFが沈下せず安定した密度を保つ標準吹込み密度は36㎏/㎥でした。
(m2-m1)×1000
p= ――――――――≒36㎏/㎥
d×A
注記)pは、セルロースファイバー吹込み密度(㎏/㎡)
m2は、セルロースファイバー吹込み後の被試験箱総重量(㎏)
m1は、被試験箱の重量(㎏)(セルロースファイバー無し重量)
dは、振動試験後のセルロースファイバー安定厚(mm)
Aは、試験箱の底面積(㎡)
4.11 不快な臭いを出さないこと
SABS1381-6では、通常の使用時および清水で濡れた時に不快な臭いを出さないことが合格基準であり、CZCFは試験管の臭覚検査により当該検査に合格しました。
注記)JIS A9523の撥水性とCZCFの吸水性
日本工業規格JIS A9523では断熱性、防炎性、防カビ性、吸湿性に加えて、国際規格にはない撥水性を求めていますが、コンフィゾーンのセルロースファイバーは撥水加工はせず逆に親水性を有しています。
それは、天井裏に敷設したセルロースファイバーに万一雨漏りが溜まっても、親水性があれば天井裏まで浸透し逸早く雨漏りを居住者に認知させることができるからです。
一方、撥水加工をすると、雨水の荷重でオワン状に凹んだセルロースファイバーに池のように雨水が溜まり、天井が崩落する危険性が高まります。
また、万一雨水が壁などから浸透しても毛細管現象によりセルロースファイバーの繊維に広く浸透させることで乾きも早く、乾けば元の状態(高断熱・不燃・防カビ等)に戻ります。
一方、撥水加工をすると雨水は壁内に留まり木材や鉄骨を腐らせます。
結露は比較的湿度が高く温度差がある時に多く発生します。
ですから、どのような断熱材をいくら丁寧に敷設したとしても、冷暖房をすると家のどこかで必ずといって良いほど結露は発生します。
毛細管現象を有するセルロースファイバーであれば素早く結露を吸収し分散させ、構造材などの結露面を乾燥させます。
また、撥水加工に使用する油性有機物は時間の経過とともに分解し撥水性はなくなり、場合によってはカビの栄養素になる可能性もあります。